2017年11月3日、大学生協食堂で、ワンダーフォーゲル部(以下WV部)の現役、OB、約70人が集まり、クラブ創部60年、山小舎建設50周年の記念宴会を催しました。企画・実行のために、現役の皆さんや顧問の矢ヶ崎先生には多大な尽力をいただきOB一同、深く感謝しています。
WV部は、1957年、当時衣笠にあった繊維学部で誕生。1959年工芸学部でもWV部が作られ、1960年1月20日に両クラブが合併してKITWV(当時はKTUWV)が誕生しました。当時の顧問は、繊維学部の相宅省吾先生でした。
1965年頃から山小屋建設の雰囲気が盛り上がり、クラブ創設10年目の1967年建設を目標に他大学WV部の山小屋調査、建設場所の選定、建設資金集めのためのアルバイト合宿、そして建物の設計を行いました。小さくてもいいからと計画された山小舎でしたが、1965年建築工芸学科卒の宮林幸雄氏の手にかかると、鉄筋コンクリートの土台だけで50トンもある合掌造りの3階建ての小屋の設計図が出来上がりました。建設場所は、京都最高峰の皆子山(標高971.3m)の中腹、むかし修行僧のお堂があったとされる、杉や雑木に覆われたやや平坦な地面がある場所でした。国道からは徒歩1時間程度かかり、標高は650m程で皆子山への登山道を外れていて、道もありませんでした。
当時部員の数は60名以上いて、みな山登りをしようと入部したメンバーですが、新人などは、入部したとたん山小舎つくりの夏合宿に参加することになりました。「合宿」とは名ばかりでやることは、雑木の切り払い・傾斜地の整地・基礎用の穴掘り・セメントと砂利のボッカ・型枠造り・セメント練り・材木の皮剥・等々全くの建設労務者でした。建設のための夏合宿は1965年7月8日から9月11日までの約2か月間。しかしこの期間内では完成できず。結局11月5日の完成式直前まで工事をすることになりました。それから50年、屋根の葺き替え、腐食した主柱の補強、ベランダやトイレの改築、登山道の整備など、ほぼ5年おきに大工事を行い、現在までその形を変えずに維持されてきました。これも現役、OBの協力による成果です。一時80人近くいた部員も現在は6名と減少、クラブ解散の危機もありましたが、山小舎が現役、OBのつながりの場を与えてくれています。
一方、メーリングリストがまだ珍しい1998年頃から、現役・OBでメーリングリストを立ち上げ、これを中心にして常時情報交換を行っています。メーリングリストのメンバー数は、徐々に増加して現在では約140名となっています。このメーリングリストの効果として、例えば、毎年12月第3週を目途に関東・中部・関西で同時刻に忘年会を実施(九州は別の日もあり)しております。また、各年代で、メンバーを募り夏の山行きやウズベキスタンやブータン、ネパールなどの海外へのワンデリング(トレッキング)を行っています。
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